だんだんと秋を感じる瞬間が増えてきました。
昨日夕方に近所の公園の前を通ったら、
ふわりと金木犀の香りがしました。
あの香りだけは、何故かすぐ気づくことができます。
思い返すと
実家の庭に大きな金木犀の木がありました。
犬を飼っていたので、犬のお散歩から帰ると
その金木犀のある家の裏の台の上で
愛犬の足を拭いたりブラッシングをしてから
家の中に入ることが日々の習慣でした。
暑い夏を経て秋がくるとお散歩も心地良く、
ゆっくり愛犬と歩いた後に
金木犀の香りをかぎながら愛犬を綺麗にしていたな、と
その香りひとつから
今はなき実家の庭の光景から何気ない記憶まで
まとめて思い出し、懐かしい気持ちになりました。
人間の五感は記憶と深く結びついているんだろうな
と考えていたら、
先日お打ち合わせをしたお客さまのお話を思い出しました。
小さい頃によくお母さんが作ってくれた煮物が
新郎さんは大好物でした。
新婦さんと出会い、お付き合いを始めてから、
お料理が好きな新婦さんも
煮物を振る舞ってくださる機会があり、
それを食べた新郎さんは
「母さんの煮物と同じ味だ」と
瞬間的に思ったそうです。
お母さんの味付けを新婦さんは聞いたわけではありません。
その、味覚が覚えていた偶然のような奇跡。
食べた瞬間とても感動をした、と
私にお話しくださった新郎さんでした。
ふしぎですね。でも、そんな奇跡こそが
縁 なのかもしれませんね。
金木犀香る秋が
一番大好きな馬場がお送りしました。