皆さんは「ベールダウンの儀式」ってご存知ですか?
花嫁が身につけるベール、
挙式直前に顔を隠すようにベールおろす儀式なんですが・・・
通常、花嫁のお母様に行っていただきます。
ベールには「花嫁の身を守る」という意味があります。
司会者によって説明はそれぞれですが
私はこう説明します。
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ヨーロッパでは悪魔伝説がありまして・・・
(ちょっとおどろおどろしい始まりです^^;)
結婚式当日、純真無垢で穢れのない花嫁の身を
空から悪魔が狙っていると言われていました。
(いよいよ恐ろしくなってきました・・・)
そこでベールで顔を隠すことにより
悪魔から身を守ることができると・・・
今ここに悪魔はいませんが
生まれた時から今日この日を迎えるまで
たくさんの危険なことから守り育ててきたお母様に
もう一度だけ、身を守るための身支度をしていただきたい。
これでお母様にとっては「子育て終了」となります。
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バージンロードを歩く直前、チャペルの扉口で行う場合もありますし
チャペルとは別の場所(披露宴会場や控え室)で行うこともあります。
「私たちの元に生まれてきてくれてありがとう」
「幸せになってね」
新婦にしか聞こえないくらいの声でそっとささやくお母様の言葉。
母と娘の絆を表す素晴らしい瞬間で
私は毎回、涙が出そうになるのをぐっとこらえます。
ベールは白く柔らかいチュールなどでできていて
ベールをおろすと花嫁の視界は少しスモークがかかったようになります。
「今までたくさんありがとう」
これは私の母がベールダウンの際、私にかけてくれた言葉です。
はっきり見えていた母の顔が
ベールをかけてもらうとその存在が少し遠く感じる。
お別れではないけれど、幕が下りたようで
何かが終わってしまったような
少し寂しい気持ちになりました。
ベールダウンには続きがあります。
挙式の中で、ベールをあげて誓いのキスをするのです。
ベールをあげるのは新郎の役目。
何があっても新婦を守る決意を持った人しか
ベールアップをしてはいけないのです!
(ここ、重要です!
ベールをあげたら悪魔が来ちゃうかもしれないですから!笑)
ベールダウンの際感じた
「何かが終わってしまった」寂しさは
ベールアップして視界がクリアになった時
「何かが始まった」喜びに変わります。
ベールダウンの儀式、オススメです^^
加藤みゆき