BRASS SMILE AND TEARS

	ブラス司会者が綴る コトブキ日和

庭の金木犀がふわりと香り出しました。
毎年この時期だけ楽しめるその柔らかい香りと
大きく実ってくれたかわいいオリーブの実に、
秋の到来と冬への第一歩を感じます。

最近のスマートフォンは、
写真や動画を手軽に撮れるだけでなく
過去の記録を定期的に表に出してきてくれます。

つい先日、
「〜年前の秋」というタイトルで出てきた写真には、
子どもが七五三で兄妹で着物を着た写真や
幼稚園の運動会で鼓笛隊をした時の動画など
かわいい記録たちの中に、
何気ない写真も何枚か出てきました。

それは、我が家の庭で撮った
砂遊びをしている子供の写真。
そこには、まだ小さかった我が子たちと
子供の背と同じくらいの庭の木が写っていて、
ああ、今は家の屋根ほどあるこの木々も
子どもたちと一緒に
少しずつ成長してきたのだな、と
最近では庭遊びをしなくなった思春期の我が子と
何気ない庭の風景に、思いを馳せています。


いつか我が子がこの家を去る時
親の手からはなれ自立をする時
子どもは何を思い、そして私は何を思うのだろうな。
毎週末、結婚式にいらっしゃる親御さんの姿を見ては
そんなことを思ったりします。


子どもたちの晴れの日が来たら、
毎週末のようにお会いできる
新郎新婦さんの親御さんたちのように、
笑顔でもって送り出してやれるように
日々、家事に育児に仕事に向き合っていこう と
金木犀の香りに癒されながら思う馬場でした。