BRASS SMILE AND TEARS

	ブラス司会者が綴る コトブキ日和

司会者として(それ以前に人として…かもしれません)、
ずっと心がけていることがあります。

それはタイトルにも記した

“相手の心に寄り添う”

ということです。

おふたりに、ご家族に、ゲストの皆さんに、
担当のプランナーさんや一緒に働くスタッフの皆さんに。

本人になることはできないけど、
“今、相手が何を感じているかな?”
“こう言ったら、どんな気持ちかな?”
相手の気持ちに寄り添い、察することはできます。

それは司会者としての経験がまだ浅かった頃から、
「技術はまだなくとも、
こうして考えることはできる」

そう思っていた気がします。


先日、それを感じる出来事がありました。
とある物を探し求めて、買い物に出かけた時のこと。

欲しい物は決まっていましたが、
ブランドや設定価格などはまだぼんやり、の状態。

色々お店を回ってみて、
店員さんと話しながら、商品の説明を聞いて
どれが自分に合うかじっくり選ぼう。
まずはブランド選びからかなぁ。

そう考えて、とりあえず出かけることに。

2~3店舗回ってみて、気付いたことがありました。
私は、そのブランドや価格以上に、
店員さんとのフィーリングを大切にしている、ということです。

各社それぞれ魅力があり、迷った時、
最終的には
“この人から買いたい、この人にお願いしたい”
と思うかどうかが大切なのかな、と。

各社ウリにしているポイントが違えば
店員さんも様々です。

とにかく自社の商品がいかに優れているか、
他社の悪い所を挟みつつ、押すに押す。
とりあえず今日は、じっくり見て回って考えよう、
というこちらの気持ちを理解せず、
あの手この手で、今日お買い上げ、まで
もっていこうとする。

という方もいれば、

まずはどうしてその物が欲しくなったのか、
雑談も踏まえつつ、
こちらの話をじっと聞いてくれる。
相槌と間が上手いので
ついつい色々話してしまう。
「ぜひうちのお店で」という
最終的なフレーズは出さず
こちらのペースでゆっくり考えられる時間を与えてくれる。

プライベートな出来事ですが、
ついつい仕事に置き換えてしまう。
司会者という仕事が本当に好きなんだなぁと
自分の気持ちを再確認しつつ
とても勉強になる時間でした。

一方的にこちら側の話をするのではなく
まず、相手が何を求めているのか、
今どんな気持ちなのか考えてみる。

これからもそのことを大切に、
仕事でも、私生活でも、
そして我が子にも伝えていきたいなぁと思います。


若杉