BRASS SMILE AND TEARS

	ブラス司会者が綴る コトブキ日和

こんにちは。
先日、我が家に小さなニュースがありました。

親いわく、「兄がテレビに出る」というのです。
遺跡調査の研究所に勤めている兄。
歴史のテレビ番組のコメント撮りがあったらしく、
出演時間は5分程度とのこと。

この話が、私の両親→旦那さん→私、
というよく分からない経緯で伝わってきました。

そして、実家ではなく、なぜか私たちの新居に
両親も来て一緒に見る、という更によく分からない展開に。

放送日は平日。父は早めに仕事を切り上げ、
母はケーキを買って我が家に集まりました。

私はというと…兄のテレビどころではなく、
夕食の支度で手一杯。
実家では手料理なんて
父の日、母の日、両親の誕生日などに
食べたいと言われた時だけ作るくらいで
ほぼ機会ゼロ。

「ゆっこは何を食べさせてくれるのかなぁ…☆」
と父が楽しみにしていたらしいです。

ドタバタの夕飯を済ませ、
いざテレビの前へ。

番組は1時間。
…。
……。
………‼

出てこない。
待てど暮らせど出てこない。

はじめは集中して見ていた私ですが、
昔から兄と対称的な私は
歴史に興味がナイ。というか、分からナイ。

うとうとしかけた頃、
父の「出たッ‼」の声でハッとしました。

兄のコメントの内容は分からずとも、
じっと画面を見つめ…。
5分と聞いていた出演時間は
わずか10秒であっけなく終了。

しかし盛り上がる両親。
そして、親せきや近所に言い回っていた母の
ケータイには早速メールが。
兄は一夜にして、ごく一部のヒーローに☆

もはや何で盛り上がっているのかすら
分かりませんでしたが、
偉いであろうおじいちゃん教授に交じって
兄が登場できただけでも
きっとスゴイはず。

ケーキを食べて、お腹いっぱい。
平和な夜でした。

若杉ゆきこ